すべての働く人々に『DREAM』

先日ふらりと
今上映している映画『DREAM』を観てきました。
とっても感動的で素敵な映画で
思わず泣いてしまいました。
今秋のオススメ映画。

もともと『DREAM』は
N.Yに住んでいる姉から
とっても良い映画だと聞いていて。
映画館に見に行こうと
リストアップしていた映画だったのだけれど。
本当にすごく良かった。

全ての働く人々に贈る、勇気と感動の実話
公式HPにも書いてあったけれど。
本当にその通り!
特に女性が主人公だから余計に感情移入しちゃって
泣けました。

『DREAM』は
1960年頃に
NASAによる宇宙開発の偉業を支えた
黒人女性数学者たちの実話
です。

とっても知的でパワフルな
3人の黒人女性が主人公。
仕事に子育てに奮闘している女性たちなのだけれど
黒人であること
女性であること
この2つが原因で
様々な差別を受けながら働いています。
どんな差別を受けても
めげずに、結果を出していく話。

1960年代のアメリカでは
まだ色濃く人種差別が残っていて。
建物も別
トイレも別
ランチをするカフェも別。
差別が顕著で
それだけでもう
なんだかやるせない気持ちになる。

さすがに
トイレや建物が分けられていることはないけれど
きっと「いじめ」って
大なり小なり、どこの職場でもあるんだと思う。

何かと理由を付けて昇進の道を閉ざしたり
仕事が回ってこなかったり
せっかくやった仕事を軽く扱われたり。

働いていると
いまだに男性と女性の性差はあるし
つまらない「いじめ」をしてくる人って
どこの職場にもいない?

そういう経験が一度でもある方は
3人の主人公が
管理職に見合った仕事をしているのに
昇進させてもらえなかったり
技術者への必要な能力は持っているのに
白人専用の学校を卒業していないから
技術者になれなかったり
男性だらけの職場に異動になって
能力を認めて貰えずに仕事の面でもいじわるをされたり・・・

とにかく「黒人」であるということと
「女性」であるということだけで
差別を受ける姿を見て
きっと思うことがあると思う。

一番心が締め付けられたのは
主人公のキャサリンのセリフ。

キャサリンが異動になった部署の建物には
有色人種専用のトイレがなかったので
わざわざ片道1Km近く離れた建物のトイレ
行かなければならなくて。

でも移動に自転車は使わせてくれない。
仕事は忙しくて時間に余裕はない。
だからいつもキャサリンは
資料を片手に
走って1Km近く離れた建物のトイレに行く。

でもそんな事情を
周りの白人男性は知らなくて。
ある日上司に
「なぜ君は席を外していることが多いんだ」と
叱られてしまう。
いつもは黙ってあまり反論しないキャサリンだけど
この時ばかりは
「トイレにいくために1Km近く離れた建物に行かなければならない。」
と泣くのを我慢しながら説明するの。

そのキャサリンの姿を見ていたら
黒人だってこととか
女性だってこととか
自分では、どうしようもない部分で
偏見や差別を受けて。

それでも我慢して夢を叶えるために努力して
そうやって我慢してきた気持ちが
爆発したんだなと思ったら
怒りとか
やるせなさとか
色んな感情が伝わってきて
思わず泣いてしまった。

働く中で「理不尽さ」を感じたことがある人なら
きっとこの時のキャサリンの気持ちが分かると思う。

そうやって訴えたキャサリンの言葉を
上司の男性はきちんと受け止めてくれて。
有色人種専用のトイレという看板を壊して
どのトイレを使ってもいいことにしてくれたり
キャサリンの能力をきちんと受け入れて
活かしてくれて。

周りの同僚も少しずつ能力を認めてくれて・・・
そういう変化が見られたのがすごく嬉しかった。

差別を受けていても
夢を諦めないで
頑張り続けている姿は
すごくパワーを貰えたし
何よりかっこよかった。

見終わった時には
勇気が貰えて
自分も頑張ろうと
自然と思える映画。

良い映画に出会えました。

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