「憧れの人」はいますか？
先日、久しぶりに教え子と飲みに行って
いつもと同じように仕事の話を聞いたり
恋愛の話を聞いたりしていた時に
どんな流れだったか忘れたけれど
憧れの人の話になったのね。
その時に言ってくれたの。
「私にとって追いつきたいと思っても
いつも追いつけないのはEllyなんだよね。
憧れの存在で、Ellyみたいになりたいって
いつも思ってるから、会うと頑張ろうと思える。
会うたびにこの人すごいなーって思うから
少しでも近付きたいのに
会う度にEllyは止まらずに前に進んでいるから
全然追いつけないよ。」
この言葉、すっごくすっごく嬉しかった。
頑張っていることを認めてもらえるのも嬉しいけれど
でも認めるだけじゃなくて
「憧れる」って言ってもらえるのって
認めることのさらに一歩上な気がしたの。
頑張っていることは、すでに当たり前のように認めてくれていて
その頑張りを認めた上で、さらに
「そうなりたい」って思ってくれているというのは、
私でいいの？っていう畏れ多い気持ちと
嬉しくて照れくさい気持ちで
なんだか不思議な気分になった。
以前も他の子に
Ellyみたいになりたいって言われることはあったけれど
「憧れで、追いつきたくて、でも追いつけない存在」
っていう言葉は初めてで。
「憧れる」の一言からは
たくさんのことが伝わってくる。
「なりたい自分」や「進みたい方向」っていう
先のビジョンが見えていること。
そこに辿り着きたいっていう気持ちがあって
今より少しでも前に進もうっていう気持ちがあること。
頑張りたいって一歩先へって
もがいて悩んで、それでも諦めていないこと。
そういう気持ちが全部
込められている言葉、なんだと思う。
だからね
憧れるって言ってくれてすごく嬉しい。
でも、その嬉しいっていう気持ちは、二種類ある。
一つは、私自身が言ってもらえて嬉しいっていう嬉しさ。
もう一つはね
彼女自身が向上心を持って頑張っていることが嬉しいっていう嬉しさ。
悩んで苦しんで迷って
それでも「こう在りたい」っていうビジョンを持って
なんとか前に進もうとしている彼女の姿が見られて
すごくすごく嬉しかったの。
だからさ
話聞くだけで元気になるって言ってくれるなら
いくらでも飲みに付き合うし話をしたいって思えるんだよね。
そういう彼女みたいな存在がいてくれることが
私にとっても、パワーになる。
「憧れるけど、追いつけない」って言われたら
「絶対追いつかせない」って思うもん(笑)
追いつかれないように、私は私で頑張ろうって思える。
そういう原動力って、大事だし有り難い。
明確なモデルがいなかったとしても
「なりたい自分像」があるだけで、ちゃんと前に進める。
ちゃんと、歩いていける。
頑張ろうって思える。
そういう「憧れ」があるかないかで、「生き方」も変わるんじゃないかな。
私にも、「憧れの存在」の人がいる。
大先輩で、年齢も私の倍ぐらいで
結婚もしていて、旦那さんのことが大好きで、
家事も全部やって
でも仕事もがんがんやって、長距離移動とか当たり前で。
社長とか芸能人とかアスリートとか、
聞いたことあるー！っていう人たちとも交流があって
料理が得意で、余裕があるとホームパーティとかしちゃったりして、
私みたいなずっと年下の人でも食事に誘ってくれる。
ていうと、
なんだかすごく完璧な大人な女性って思うかもしれないけれど
実はサマンサとかの可愛い物が大好きだし、
きゅうりが嫌いで、お料理にきゅうりが入っていると絶対に
「すみません、きゅうりを抜いて下さい」って言っちゃうような
可愛らしい一面もある人。
会う度にすごいなーって思って
追いつきたいけど追いつけないなーって思う人。
でもね、
生きてきたキャリアが倍の、
しかも今もまだ走り続けている人に追いつくなんて
ぶっちゃけ無理なわけ。
じゃあどうするかっていうと
「今離れている距離を、これ以上引き離されないようにすること」
だと思うんだよね。
追いつきたい人は、止まっていない。
むしろ、立ち止まっている人だったら
そもそも憧れたりしない。
だから。
その人の歩みがものすごくゆっくりで
自分の歩みがものすごく速くない限り
追いつくことなんて無理なの。
出来ることは
憧れの人と自分の今の距離を
せめて離されないように自分も歩みは止めないこと。
そりゃたまには、
ふと立ち止まったり休憩したりはするけれど
でも、前に進みたいって思う気持ちをは捨てない。
そうすれば
今すぐその人に近付くことはないけれど
離れないようにすることはできる。
その心構えが、大切なんだと思う。
そうしていつか
その人の、その時の年齢に自分がなった時に
少しは同じような風景が見られるといい。